ビジネス書の役割

ビジネス書や自己啓発について皆さんはどのような意見をお持ちでしょう。

 

最初に話しておくと、私はビジネス書や自己啓発書について肯定的な考え方を持っています。

 

ただ世の中にはそういった類の書籍について否定的な意見も珍しくありません。

特に叩かれやすいのはホリエモンでしょうか。

 

私は彼の書籍は好きなのですが、なにが否定されているのでしょう。

 

 

よく聞くのは

 

「あれはホリエモンだからできたのであって、普通の人には再現性がない」

 

といった類のものでしょう。

 

Twitter で有名なめいろまさんは、自己啓発書やビジネス書の類を読むのは時間の無駄とまで言い切っています。

 

キャリアポルノは人生の無駄だ (朝日新書)
 

 

果たして本当にそうでしょうか?

ビジネス書を呼んで自分の生活に活かせない人と活かせる人の差はどこにあるのでしょう。

 

 

私はこれがずっと疑問だったのですが、「具体と抽象」を読んで理解できました。

 

具体と抽象

具体と抽象

 

 

ここでまずはホリエモンが「美味しくパンケーキを作る方法を開発した」というビジネス書を出したと仮定してみましょう。

 

堀江「方法は至って簡単だ。材料を混ぜ合わせた後、右に95回左に82回撹拌するとふわふわの生地が出来上がる。あとは焼くだけだ」

 

 

 

いかがでしょう?

 

ここでビジネス書を否定する人はこう思うのではないでしょうか。

 

「たまたまうまくいっただけだろ。他の人がやっても同じようにはならない」

 

具体だけを額面通り理解するからです。

 

 

それに対してビジネス書を生活に利用できる人はどうでしょう。

 

「これを完コピしても、きっと美味しいパンケーキはできない。

でも本質はそこではない。

今までパンケーキを美味しく作ろうと思ったら、卵やバターといった材料の質を上げる事が大事だとされてきたが、そうではないのかもしれない。

パンケーキを美味しく焼くための一番大切な工程は生地の撹拌にある(抽象)。

ホリエモンが言いたいのはそういうことだ」

 

そのように理解するのではないでしょうか。

 

そう、具体的な「体験談」から抽象的な「概念」に変換したのです。

 

ここで終わりではありません。

抽象的に掴んだ本質を、自分なりの「具体」に落とし込む必要があります。

 

そこからはトライアル・アンド・エラーが必要でしょう。

結果、自分にとって最適な撹拌回数が「右に102回、左に79回」だと気づけるかもしれません。

またその日の気温や湿度によって攪拌回数は微調整が必要だということにも気づくかもしれません。

 

 

具体と抽象を行き来できる能力。

これがビジネス書なり自己啓発書なりを読むのには必須なんだと思います。

 

 

もちろんすべてのビジネス書が有用だというつもりもありません。

しかし良書には有料セミナーや講演会などとは比べ物にならないくらいの情報量が詰め込まれていて、それが1000円ちょっとで手に入れられると言うのは、冷静に考えるとすごい事です。

 

同じ著者のセミナーや講演会に数十倍のお金を払って参加しても、書籍以上の気づきを得られることなんてほとんどありませんし。

 

事実、私の人生は橘玲さんをはじめとしたいくつかのビジネス書で大きく動き始めました。

 

 

そういう意味で私はとてもラッキーだったと思いますし、

これからも良書にめぐりあう旅を続けていきたいと思います。