フリーランス医の税金③ 〜社会保険料の欺瞞〜
前回まではこちら。
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社会保険料について理解している人は、この国に一体どの程度いるのでしょう。
サラリーマンは勤務先が社保を半分持ってくれててお得。
それくらいの間違った認識を持ってる人が大半なのではないかと思います。
以前の私がそうでしたから。
果たして本当にお得なのでしょうか?
それを以下に解説したいと思います。
私の年収が3,000万円を超えていた時、私が支払っていた医療保険は約100万円、厚生年金は約70万円でした。
これだけでもかなり高額ですが、実際には私の負担金はこんなものではありません。
保険も年金も労使折半ということになっているので、私が負担したお金と同額を勤務先(病院)が支払っています。
ここがみんな勘違いしているところなのですが、この勤務先が負担しているお金というのは経営者がポケットマネーで払ってくれているわけではありません。
労働者の社会保険料も勤務先からすれば給料と全く同じ、人件費なわけです。
言い方を変えれば勤務先が支払っている社会保険料のお金は、労働者の給料からあらかじめ天引きされた分を会社が支払っているに過ぎません。
私の本当の年収というのは額面通りの3,000万円に勤務先が負担している保険と年金の料金約170万円を加えて3170万円が本来の給与であったと考えることができます。
そして社会保険の負担金というのは、個人負担と法人負担を合わせたお金、つまり170万円x2で340万円になります。
ここで前回のエントリに書いた所得税と住民税が1千万円 。
私が日本国に徴収されたお金は合計して1000万円+340万円=1340万円という計算になります。
3170万に対して1340万円ということは、収入の約42%を問答無用で国家に収奪されたことになります。
恐ろしくなりませんか?
私は恐ろしくなりました。
もちろん日本人ですからある程度の税金を支払わなければならないというのは覚悟していますし、納税の義務は果たしたいと思っていました。
しかしいくらなんでも4割以上というのは大すぎます。
ここから更に何かを買うたびに消費税も負担するわけですから、五公五民をヨユーで超えてきます。
これはもう一揆を起こすしかないのか。
そうやって徒労感に苛まれていた矢先私は一冊の本に出会います。
それが橘玲さんでした。
次回はそれについて触れたいと思います。